たんぺんメイキング拾い

Webで見られる短編アニメーションのメイキングを拾い集めています。

『雪だるま』ヘルミーナ・ティールロヴァー

// // 『雪だるま』ヘルミーナ・ティールロヴァー/チェコ/1966 Sněhulák (Hermína Týrlová) 雪の世界を毛糸を用いて描いているユニークな作品。 雪の結晶や澄んだ氷を思い起こさせるような音の演出も魅力的。 何より雪だるまの紳士的な振る舞いがチャーミ…

『電子頭脳おばあさん』イジー・トルンカ

// // 『電子頭脳おばあさん』イジー・トルンカ/チェコ/1962 Cybernetic Granma (Jiri Trnka) 無機質でメタリックな空間、 流線型の不思議な形の道や建物、 透明カプセルでの移動、 機械脳との会話、 太陽が全く感じられない(曇り?室内?)空間であ…

『骸骨の踊り』ウォルト・ディズニー

// // 『骸骨の踊り』ウォルト・ディズニー/アメリカ/1929 the skeleton dance (Walt Disney) ディズニーの音楽と音で描く(台詞なし)アニメーションシリーズ、 シリーシンフォニーの第1作目にして、舞台はまさかの墓場。 フクロウ、カラス、ハゲタカ、黒…

『ママ』(ママのお買い物)ロマン・カチャーノフ

// // 『ママ』ロマン・カチャーノフ/ロシア/1972 mama(Roman Kachanov) 可愛い幼い我が子を心配する母の愛が大きすぎる故に暴走する負の連鎖。 変な人、変な行い、変な出来事、「変」が面白おかしく描かれる。 しかし母の心配はよそに 子供は意外にも平気…

『くもとちゅうりっぷ』政岡憲三

// // 『くもとちゅうりっぷ』政岡憲三/日本/1943 ♪てんてんてんとう虫 お天道様の子… 童謡のような、子供のための唱歌のような、 てんとう虫の愛らしい歌で始まるこのアニメーションは 1940年代という時代もあってか古典的な雰囲気をかもしつつ 今見ても…

『クラック!』フレデリック・バック

// // 『クラック!』フレデリック・バック/カナダ/1981 Crac! (Frederic Back) とある小さな村で作られた椅子の運命を、村の人々・風景とともに音楽にのせて描かれる。村、人、自然、行事が丁寧に描写され、 自分の昔を思い出していような、なんだかと…

『空飛ぶモンティパイソン 第1期オープニング』モンティ・パイソン(テリー・ギリアム)

// // 『空飛ぶモンティパイソン 第1期オープニング』 モンティ・パイソン(テリー・ギリアム)/イギリス/1969−1970 Opening Title Animation/Intro - Series 1 - Monty Python's Flying Circus イギリスのコメディ集団モンティパイソンのテレビシリーズの…

『風景画家』ジャック・ドルーアン

// // 『風景画家』ジャック・ドルーアン/カナダ/1976 Le paysagiste (Jacques Drouin) ピンスクリーン(※)による木炭の様な、CGのような、立体的で柔らかな質感の画が じんわりと移ろっていく。 実態があるような、無いような、はっきりしているような、…

『ビン坊の秘密結社』デイブ・フライシャー

// // 『ビン坊の秘密結社』デイブ・フライシャー/アメリカ/1931 Bimbo"s Initiation (Dave Flerscher) 犬のビン坊が主役のベティ・ブープシリーズの奇妙な一編。 マンホールに落ちたビン坊が謎の集団に「Wannabe a member?」と迫られ続け、 「No」と答え…

『飲みすぎた一杯』ブジェチフラス・ポヤル

// // 『飲みすぎた一杯』ブジェチフラス・ポヤル/チェコ/1958 僕らと遊ぼう!のポヤルの作った大人のアニメーション。 ライダー青年の悲しい結末。 タイトルの通り、酔っ払いの話。 バイクの疾走感と、酔っ払いのよろめきが同居している後半戦が見もの。 …

『オーバータイム』 Oury Atlan 、Thibaut Berland 、Damien Ferrie

// // 『オーバータイム』 Oury Atlan 、Thibaut Berland 、Damien Ferrie/フランス/2004 Overtime (Oury Atlan 、Thibaut Berland 、Damien Ferrie) ジム・ヘンソンに敬意を表して作られた学生作品。 古いフィルムのようなモノクロでややもやがかった暗め…

『An Optical Poem』 オスカー・フィッシンガー

// // 『An Optical Poem』オスカー・フィッシンガー/ドイツ/1938 An Optical Poem (Oscar Fischinger) ディズニーの『ファンタジア』にも関わっていたという、共感覚を持つ作家、 オスカー・フィッシンガーの作品。 幾何学と音楽とアニメーションのシン…

『ビーズ・ゲーム』イシュ・パテル

// // 『ビーズ・ゲーム』イシュ・パテル/インド・カナダ/1977 The Bead Game (Ishu Patel) 小さなビーズを並べて絵を作りそれを一つ一つ動かしてアニメーションするという、 アナログのドット絵アニメーションのようなもの。 1個のビーズからはじまり…

『岸辺の二人』マイケル・デゥドク・ドゥ・ヴィッド

// // 『岸辺の二人』 マイケル・デゥドク・ドゥ・ヴィッド/イギリス・オランダ/2000 Father and Daughter(Michaël Dudok de Wit) 台詞はなく、音と映像で描かれる、父と娘の話。 バンドネオン(アコーディオン?)とピアノの音 セピア調のかすれた色合…

『頭山』 山村浩二

// // 『頭山』山村浩二/日本/2002 Mt.Head (Koji Yamamura) シュールな落語として有名な「頭山」のアニメーション化。 牧歌的で愉快な前半と、狂気的な後半。 男はただ頭の上が忌まわしくて死んだのではなく、 頭を通じてこれまで気にも留めてこなかった…

『月曜休館』ウィル・ビントン、ボブ・ガードナー

// // 『月曜休館』ウィル・ビントン、ボブ・ガードナー/アメリカ/1974 Closed Mondays (Will Vinton 、 Bob Gardiner) カリフォルニアレーズンのCMを手がけたことや、「クレイメーション」としてクレイアニメーションを広めた人物の一人として有名なウィ…

『リジェクテッド』 ドン・ハーツフェルト

// // 『リジェクテッド』ドン・ハーツフェルト/アメリカ/2000年 Rejected (Don Hertzfeldt) 子供番組のために制作したにも関わらず拒否されお蔵入りになってしまった作品、が、アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされるという特異な作品。 …

『ロゴラマ』 H5(フランソワ・アロー、エルヴェ・ドゥ・クレシー、ルドヴィク・ウプラン)

// // 『ロゴラマ』 H5(フランソワ・アロー、エルヴェ・ドゥ・クレシー、ルドヴィク・ウプラン) /フランス/2009 Logorama (François Alaux, Hervé de Crécy, Ludovic Houplain) 全部ロゴ。 人も、建物も、景色も、全てロゴでできている。 その数3000以上…

『クリスマスの夢』カレル・ゼマン

// // 『クリスマスの夢』カレル・ゼマン/チェコ/1946 A Cristmas Dream (Karel Zeman) クリスマスプレゼントに新しい人形をもらった女の子は、 古くなった人形を放り投げて大喜び。 投げ出された古い人形は立ち上がり、彼女にアピールを始める。 踊るよう…

『地下室の怪』ヤン・シュヴァンクマイエル

// // 『地下室の怪』ヤン・シュヴァンクマイエル/チェコ/1982 Down to the Cellar(Jan Svankmajer) ぱきっとした明暗、白いニットの女の子、魔女のようなおばあさん、 黒猫の光る目、伸びる影、転がるジャガイモ、暗闇の石炭、 ひとけのない地下室には…

『茶目子の一日』西倉喜代治

// // 『茶目子の一日』西倉喜代治/日本/1931 歌、歌詞、キャラクター、展開 お母さんの結った髪、納豆売り、活動写真、ライオン歯磨き、 時代を感じる数々の描写がシュールでたまらなく面白い。 一度観たら忘れられないアニメーション。 今観ても相当キャ…

『ガンビーアドベンチャー オープニング』 アート・クローキー

// // 『ガンビーアドベンチャー オープニング』 アート・クローキー/アメリカ/1988‐2002 GUMBY ADVENTURE OP (Art Clokey) クレイアニメの父、アート・クローキーの人気シリーズ『ガンビー』のTVシリーズのひとつ。ガンビーの誕生はもっと古いけれど(195…

『失われた手袋の世界』 イジー・バルタ

// // 『失われた手袋の世界』(1/2 & 2/2) イジー・バルタ/チェコ/1982年 The Vanished World of Gloves (Jirí Barta) 人類の文明の比喩で皮肉でコメディでパロディ。 発掘された手袋と記録フィルム。 偶然掘り起こしてしまった作業員の男。 映し出され…

『マザー・グース』レイ・ハリーハウゼン

// // 『マザー・グース』レイ・ハリーハウゼン/アメリカ/1946 Mother Goose (Ray Harry Hausen) ハリウッドの特撮の神様、レイ・ハリーハウゼンの、 特撮映画に関わる以前の子供向け人形アニメーション作品。 特撮の、骸骨などの謎のモンスターのイメージ…

『プロメテウスの庭』(抜粋バージョン)ブルース・ビッグフォード

// // 『プロメテウスの庭』ブルース・ビッグフォード/アメリカ/1988 Prometheus's Garden(Bruce Bickford) フランクザッパのPVを手がけたことでも有名な孤高のクレイアニメーションアーティスト、ブルース・ビッグフォード。 彼の作風は一貫しており、執…

『ボディ・メモリー』ウロ・ピッコフ

// // 『ボディ・メモリー』ウロ・ピッコフ/エストニア/2011 Body Memory(ÜLO PIKKOV) 風に揺れる枝が描くドローイング、走る列車、動く光、麻の紐 全てのものには命が宿り、その記憶が、性格が、性質がある。 この作品は、物に、素材に、見えない物にまで…

『ザ・イーグルマン・スタッグ』マイキー・プリーズ

// // 『ザ・イーグルマン・スタッグ』 マイキー・プリーズ/イギリス/2010(字幕なし) The Eagleman Stag(Mikey Please) 主人公ピーターは「フライ」を繰り返すと「ライフ」に聞こえることに気づいた。 主に紙(などの白いもの)で作られ、そのビジュア…

『バランス』ウォルフガング・ロイエンシュタイン、クリストフ・ロイエンシュタイン

// // 『バランス』 ウォルフガング・ロイエンシュタイン、クリストフ・ロイエンシュタイン /ドイツ/1989 Balabce (Wolfgang Lauenstein,Christoph Lauenstein) 同じ顔、同じ背丈、同じ格好の男が5人、不安定な地面の上にバランスをとりながら立っている…

『ヘッド・オーバー・ヒールズ』ティモシー・レカート、フォドラ・クローニン・オライリー

// // 『ヘッド・オーバー・ヒールズ』 ティモシー・レカート、フォドラ・クローニン・オライリー/イギリス/2012 Head over Heels (Timothy Reckart ,Fodhla Cronin O'Reilly) いつしか生きる空間が違ってしまった夫婦のお話。 お互いの性質の違いや性格…

『デイ・アンド・ナイト』テディ・ニュートン

// // 『デイ・アンド・ナイト』テディ・ニュートン/アメリカ/2010 Day & Night Teddy Newton いかにもカートゥーンキャラクターっぽい二人はいかにもカートゥーンっぽい動きをする。 それぞれの体には、昼と夜の風景が描かれ、我が我がと自分の自慢をしつ…