『失われた手袋の世界』 イジー・バルタ
『失われた手袋の世界』(1/2 & 2/2)
イジー・バルタ/チェコ/1982年
The Vanished World of Gloves (Jirí Barta)
人類の文明の比喩で皮肉でコメディでパロディ。
発掘された手袋と記録フィルム。
偶然掘り起こしてしまった作業員の男。
映し出される手袋の世界。
愛憎、独裁、乱痴気騒ぎなど、
同時に男の手元がクローズアップされ、
生身の手が酒をつかみ、煙草に火をつけ、指を鳴らす。
そして、また作業に戻る。
手袋は、再び埋められる。
女性用の手袋は、マダムのように、優雅に小指を立て、
軍手は、薄汚れて豪快に荒々しく、
手袋たちが、本当に、よく動く。