『愛のために死す』ギル・アルカベッツ
『愛のために死す』ギル・アルカベッツ/2004年/ドイツ
ストーリーテラーは、このつがいのオウムです。
独り身になった老人が家族のように可愛がって育てているのだと思われます。
オウムたちは物真似上手で、
振り子時計、壁にかかった写真、
目に入るものから連想される音を口真似して遊んでいます。
そのうちに、懐かしい思い出が蘇っていきます。
しかし、思い出とは悲しいかな正直なもので、
様々な事柄が連鎖するうちに、思い出したくないことまで思い出してしまいます。
美しかった午後の昼下がりのうたた寝タイムは一気に大逆転。
話はかなり皮肉が効いていますが、
重くなりすぎず軽やかで、工夫に満ちていて、面白おかしくシンプルに構成されており、気軽に楽しめる作品です。