たんぺんメイキング拾い

Webで見られる短編アニメーションのメイキングを拾い集めています。

『プロンスターズ Home Sweet Home』アレクサンダー・ザプレタル

『プロンスターズ  Home Sweet Home』

アレクサンダー・ザプレタル/ドイツ/1997

 

上からポチョンと降ってくる登場、おどけた表情、粘土ならではの身軽で柔軟な展開、

ウー とか、 アー とか、モニョモニョ言ったりとか、

はっきりとした言葉は発しませんが、

その、ホニャララ語みたいな曖昧な言葉が

彼らをよりいっそうユニークにしていると思います。

面白い!

 

ポンキッキーズで流れていましたね。

懐かしい。

『恐竜ガーティ』ウィンザー・マッケイ

『恐竜ガーティ』ウィンザー・マッケイ/アメリカ/1914

 

これ、今から100年以上も前のアニメーションですよ!

おそらくアニメーション史において、ガーティ君は一番重要で有名な恐竜なのではないでしょうか。

とにかく見てください。

 

 

「映画『おかしなおかしなおかしな世界』オープニングタイトル」

 


「映画『おかしなおかしなおかしな世界』オープニングタイトル」

ソウル・バス/アメリカ/1963

 

オープニングタイトルの巨匠と行っても過言ではない、ソウルバスのオープニングタイトルです。

限られた少ない色数でとてもシンプルながらも、楽しい音楽の雰囲気とよくマッチした可愛らしいイラスト、オシャレなフォント。
文字の現れ方が秀逸で、工夫とアイデアに満ちたユニークなオープニングタイトルです。
 

『5/4』イワン・マクシーモフ


『5/4』イワン・マクシーモフ/ロシア/1990

5/4 (Ivan Maximov)

 

不思議な姿の動物たちがそれぞれの性質でそれぞれの時間を過ごす。

 

普段生活している中で、とても特徴的な形状のものに出会い、

「これは何に使う道具だろう?」(道具ともわからないこともある)

と思うことがあると思います。

使っているところを見れば一目瞭然なのですが

用途もわからずただ置かれているだけだと、なにものかもわかりません。

 

このアニメーションはそれに近い感覚があります。

 

不思議な姿の動物たちが動き出した途端に、謎が一気に解決するというか、

これこれ以上にない説得力。

 

どんなふうに動くのか、どんなふうに使われる部位なのか、じーっと見てわかる、

観察映画とも言えます。

『ぼくらと遊ぼう!』(帽子の話)/フジェチスラフ・ポヤル

『ぼくらと遊ぼう!』(帽子の話)/フジェチスラフ・ポヤル/チェコ/1966

 

以前にも紹介した、

自由自在に変身(変形?)する、クマの兄弟が活躍する『ぼくらと遊ぼう!』シリーズ。

今回は、大きいクマの帽子の中から出てきた卵から、帽子が生まれるお話です。

(なんのことやら?と思いでしょうが、見てみてください。そのままですから笑 )

 

見所は、クマの兄弟のとぼけたやり取りや変身はもちろんのこと、帽子の赤ちゃんに注目です。

 

物であるはずの帽子がまるで新しい動物かのような、生き物に見えるから不思議なものです。

泣きわめいたり、歩き回ったり、普通の赤ちゃんと同じようなことをしているだけなのですが、これがまたかなり可愛いんです。

 

帽子の赤ちゃんに振り回される二人、、、というか

元から大きいクマに振り回され気味な小さいクマですから、

むしろ率先して巻き込まれに行っているようにも見え、

赤ちゃんをあやす姿がとっても面白いんです。

もともと変幻自由ですから、そんなのお手のものなんですね。

ゆりかごに変身したり、ミルクをあげたり、大活躍します。

『月と少年』エンリコ・カサロサ


月と少年』エンリコ・カサロサ/アメリカ/2012年

LA LUNA (Enrico Casarosa)

 

とても幻想的で絵本的な可愛らしいお話です。

月の掃除屋として働く少年の初仕事の日の模様を

暖かく描きます。

 

月の満ち欠けを操っているのは彼らなんですね。

設定がとてもユニーク。

 

人物構成や、星の表現方法など、

天空の城ラピュタ』を思い出させます。

 

また、星については

その硬さや軽さ、音や、発光する様子から

『インサイドヘッド』の思い出のボールの表現に通ずるものがあります。

 

過去と未来のアニメーション作品をつないでいる、そんな感じかします。

『花折り』川本喜八郎

『花折り』川本喜八郎/日本/1968年

Hanaori (Kihachiro Kawamoto)

 

今日の強風で残りの桜も全て散ってしまいましたが、

もう少し春の余韻に浸りたい。。。という願望から、

お花見を題材にしたこのお話を紹介します。

 

狂言の「花折」を題材にしたアニメーションで、

日本画や絵巻物のような平面的かつ立体的な背景画を背に

能面のようなユニークな顔をしたひょっとこや坊主が

美しい桜の木をめぐって繰り広げる愉快なお話です。

 

日本的で情緒あふれる美術が印象的。

またセリフがほとんどなく、抑揚のある面白い動きで見せるあたりも

とても狂言的に描かれています。

 

坊主のダメさ加減とお調子者加減が相まって、

憎みきれない愛嬌がなんとも絶妙です。

坊主のつるっと光っているおでこや、

目を瞑って微笑んでいるような表情や(一回だけ開きます)、

よく動く首がとても可愛らしい!

 

数少ない声の担当をされているのは、誰もが知っているあのお方です。

最後にクレジットされているので、皆様確かめてみてください。

 

川本喜八郎氏がチェコへの人形アニメーション留学から帰ってきて

最初に手がけた第1作目だそうです。

 

個人的にとても大好きなアニメーションです。